人としての根っこが育つ3歳からの大切な3年間。平塚二葉幼稚園の子どもたちは、めいっぱい遊んですごします。
遊びのなかで行っているのがキリスト教幼児教育をベースに子どもたちに自立を促す「自立教育」です。ここでいう「自立」は、子どもが自分で考えて決断し行動できることを指しています。ものごとを主体的に判断できる子には、困難な状況でも挫折に負けない強さがあるからです。
子どもたちは毎日の遊びのなかでいくつもの成功と失敗を繰り返し、最後までやり切る力や判断力を養っています。また友だちとのかかわりのなかでさまざまな感情と出会い、相手を思いやる気持ちが芽生えていきます。
わたしたちは子どもが自ら成長する機会を奪ってしまわないよう、傍にそっと寄り添い、励まし、喜びを分かち合いながら自立へと導いています。
長い人生には、いろいろなことがあります。平塚二葉幼稚園では子どもたちが大人になり社会に出てからも、自尊心を持ち、他人をいたわることのできる「つよい心とやさしい気持ち」を携えて、自分の力で人生を歩んでいける人になってほしいと願っています。
平塚二葉幼稚園
園長
北川 一明
幼稚園は多くの子どもにとってはじめての社会生活です。まずは自分で靴を履ける、トイレに行けるようになるといった生活の自立を目指します。
もちろん一筋縄にはいきません。例えば自分からトイレに行けない子がいればみんなでダンボールの公衆トイレをつくり、ごっこ遊びを通じて本物のトイレにも興味を促すなど、子どもたち一人ひとりのペースや性格を見極めつつ遊びを取り入れながら生活の自立へと導いていきます。
学習の自立は文字や計算を習得することではありません。「今必要なものは何かを自分で気づき、使えるようになる」という一連の動きが学習の自立です。
例えば手で紙をちぎっていた子も、まわりの子がハサミを使っていることに気づくとマネをします。
小さなことのようですが「自ら気づき、自分のものにする」体験を積み重ねることで、就学後に能動的に学ぶための土壌がつくられていきます。
平塚二葉幼稚園では日々の保育や礼拝を通して「あなたたちは能力の差にかかわらず、絶対的に愛されている存在である」ことを伝え続けています。
これにより子どもたちの心はいつも安心・安定した状態になります。生活や学習の自立が進むと自尊心はおのずと生まれてきます。安心感の欠いた状況下では他者への比較で成り立つ自尊心となり、本当の意味で強くはなれません。
平塚二葉幼稚園で育つ子どもたちは、標語に掲げている「つよい心とやさしい気持ち」を持った健全な自尊心で自立していくことを目指しています。